NewsLetter 第91号 2002年8月発行
日本女性学会NewsLetter (*会員に送付しているペーパー版の「学会ニュース」とは内容が一部異なります) 女性学会ニュース第91号[PDF] 2002年8月発行 学会ニュース 日本女性学会 第91号 2002年8月 2002年 日本女性学会大会報告 シンポジウム:ポルノグラフィの言説をめぐって コーディネーター 江原由美子 2002年度日本女性学会シンポジウムは、第二日の午前中から、上記の主題で開催された。まずコーディネーターから、シンポジウムの主題設定に関し、「フェミニストの間でポルノグラフィーに対する意見が必ずしも一致してないこと、その理由の一つとして、ポルノが異なる身体を持つ人々に異なる影響力を与えていることの分析が不十分なことがあると思われること。今回はポルノが男性という身体に対して持つ効果を認識することに焦点を当てること、そうした議論の積み重ねは、異なる意見を持つ人々の間での有効な議論のあり方についての示唆を得るために必要であること」などの問題関心が提示された。 報告においては、「ポルノとして見ることが出来る女性像は、自分とは無関係な女性像(モノ化できる女性像)に限られること」、「ポルノと男性の関係は、異性である女性との関係である以上に、ポルノを見ている他の男性との関係(ホモ・ソーシャルな関係)であり、男と男の序列関係を生み出すこと」、「ポルノを見たいという男性の動機には、セックスの代償としての動機はあるが、一部にすぎないこと」「男性のセクシュアリティにとって、射精は必ずしも重要ではないこと」、「ポルノを見たいという動機には、生育期において経験したトラウマの再現という動機(傷つけたい・傷つけられたい等の動機)も含まれているのではないかと思われること」、「男性が暴力ポルノを見て不快感を感じたとしても脅かされ感を感じないのではないかと思われること、そこには身体の外形に基づく現実社会におけるポジションが色濃く影を落としているように思われること、したがってリベラリズムにおいてポルノに対する見たい・見たくないの問題を趣味判断の問題と位置付けるのは、この身体の外形に基づくポジションの相違という問題に対する認識を欠いていると思われること」、「ゲイ・ポルノに関しては、強制的異性愛の秩序を転覆する可能性をもつものだと称揚する立場もあるが、そう簡単では
